ゴールドメダルの価値、ブタバコの価値?
クジラです。
病院で疥癬がちょっと流行っています。
疥癬(かいせん)とは、ヒゼンダニ、疥癬虫とかいう超小さい虫が皮下に住みつくものです。
体の柔らかい部分脇や内股、下腹部なんかに住み着いて発疹が出たりします。
そして、超かゆいそうです。
人の皮膚に住み着いて、皮膚を掘り進んで卵を産んで回るそうです。
うちで流行っているのはノルウェー疥癬なるもので、特に超痒くて、感染しやすいタイプです。
うちの病棟からリハビリ病棟へ出て丁度もうすぐひと月ぐらいです。
このぐらいが、ちょうど感染の発覚するタイミングで、リハビリ病棟では一人職員さんの感染が確認されています。
なので、もしかしたら、うちの病棟のスタッフからも
『私、そういえばなんか怪しく最近痒いんですけど』
みたいな感じで、感染発症の事例が出てしまうかもしれません。
ワタクシも、そんなんなりたくないですが、想像するだけで痒くなってきそうです。
診断は皮膚をちょっとつまんで顕微鏡でチェックすればすぐわかります。
幸いにも治療薬はちゃんとあります。
治療薬は、イベルメクチンという寄生虫駆除薬が用いられます。
他の薬に作用しにくく、毒性も弱くてとっても良く効く薬です。
痒さで死人は出ないけれど、病院、施設などでは集団感染して、今でも問題になることもあります。
先日スウェーデンで、本庶佑さんのノーベル医学生理学賞授賞式がありました。
(がん免疫治療薬オプジーボ免疫の開発による)
羽織袴でキメててかっこよかったです。
会場の外は超寒そうでしたけど。
さて、同じくノーベル医学生理学賞を2015年に受賞した大野智さんをご存知ですか?
大野さんは寄生虫の駆除薬、疥癬の特効薬イベルメクチンを開発したひとなのです。
アジアの風土病とされる寄生虫の駆除薬等として実用的にガシガシ利用されています。
日本では寄生虫ってもうあんまり目立ってはいないかもですが、
そうですね~、犬のフィラリアの予防薬もこれ系ですよ。
だと、割と身近でしょ。
こういった、今すぐ使える開発、発見はそれだけの価値があるのでしょう。
そして、自己アピールをしなくともこうして評されるものなのでしょうね。
どこぞの元日産自動車前会長のカルロスゴーンさんは、
『自分にはこれだけの報酬をもらう価値がある』などとブタバコ東京拘置所で、今ものたまうているそうです。
コストカッターと言われて、日産の再生に至った英雄なのかもしれませんが、どうも金に汚いと、それまでの偉業もなんもないですね。
まあ、良くは知らないですけど。
世の中のルールの中で、生きていかないとだめですよね。
某アメリカはルールも捻じ曲げているかも、ですが。
㊟いずれにしてもお金に罪はありません。
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